家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
<今回のお悩み>
「1日に何度も忘れていたクソ体験が湧いて出てくる」
ぷうみおねえさま、はじめまして。自分自身の困った癖についてご相談です。現在はあまり生活に不満のない私ですが、ふとした時に昔の嫌なことを思い出してしまいます。なにかをきっかけに本当に些細なことから昔の嫌な記憶が蘇り、憂鬱になります。
済んだことだし今さらどうしようもないとすぐに気を取り直すのですが、1日に何度も忘れていたクソ体験が湧いて出てくるので、あぁまたかと嫌になります。これはどんな方にでもあるあるかもしれない現象だとは思います。自動的に思い出すのは仕方ないとし、この現象をやりすごすコツをご教授ください。よろしくお願いします。
(54歳、もっち)
【プウ美ねえさんの回答】
嫌な記憶が湧いて憂鬱になるのはシャワーを浴びている時や、ハナクソをほじっている時がほとんどです。職質中や分娩中という例はあまり聞きません。おっしゃるように”生活に不満のない”状態だからこそ湧いてしまうのです。脳が適度な刺激を与えてくれているのだ、と考えてみたらどうでしょうか。おねえさんは5秒ほど思い出を反芻したらすぐ「ふふっ、今は安全にシャワーを浴びられて幸せだわぁ」「失敗を目撃した人も、怒らせた人も目の前にいない。逃げ切ったぜ。ざまぁみろ」と安心を噛みしめ、思い出し前より幸せを感じるようにしています。「ふふっ」や「ざまぁみろ」は声に出すと効果的です。
嫌な記憶の多くは他人と繋がっています。ならば思い出しを減らす方法も簡単です。当事者および事実を知る人と縁を切ればよいのです。おねえさんは、仲のよい古い友達とあうのは好きですが、どんな地雷が埋まっているかしれない同窓会や、地元の集まり、昔の恋愛や仕事の関係者には近寄りません。バンドや演劇、共同起業経験のある人に聞いてごらんなさい。「今も仲良くしている」という意見は少ないはずです。人は成長すれば生活環境、人間関係が変わって当然です。関わりがあったことは清々しい過去として心におさめ、お互いの幸福を遠くから願って距離を置いてしまいましょう。
ただし記憶を完全に封じようとすると、かえって危険です。「この失態はこうやってごまかす」「このタイプの奴からはこう逃げる」などの手順がすぐ思い出せるように、脳の浅いところにあったほうがよいのです。また、他人の失敗や嫌な態度にも、いちいち驚かず冷静に対処できるようになります。
【今月のエプロンメモ】
うんと時間があるなら、あえてプレイとして嫌な記憶にひたるのもおつです。往時の恥ずかしさや心の痛みを克明に思い出してゾクゾクしたら、あとは顔でも洗って日常生活に戻ればちょっとした脳トレやデトックスになります。ただし、必ず戻ってこられる安全なネタで、時間を区切ってやりましょう。
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