Hey!Say!JUMPが、2007年11月リリースのデビュー曲「Ultra Music Power」について、今後は歌わない方針を明らかにした。創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害問題により、「ジャニーズ」と名のつくものが次々と消滅している状況だけあって、冒頭に「J Johnnys'」という歌詞が含まれる同曲が“封印”されることをファンは憂慮していたが、メンバーは決意を固めたようだ。
事務所サイドは9月7日に行った記者会見の中で、ジャニー氏の性加害を事実と認め、謝罪。10月2日に実施した2度目の会見にて、同17日付で「SMILE-UP.」へと社名変更し、被害者への補償のみに対応する会社になると説明した。また、この場で東山紀之社長は「すべて“ジャニーズ”と付くものはなくなります」と宣言。これに伴い、関ジャニ∞やジャニーズWESTらが改名の意向であると発表している。
そして、Hey!Say!JUMPは12日にファンクラブ(以下、FC)会員向けの動画をアップ。メンバーと話し合いを重ね、デビュー曲に関しては「これから『Ultra Music Power』は今後一切歌わないほうがいいのではないかという判断になりました」(山田涼介)と告白した。
「ただ、FC動画では事務所サイドから『(曲中の)略称を変えるだけでもいいんじゃないか』という意見が出ていることを明かし、『判断しかねてる部分もある』『決まり次第、皆様にお伝えしたい』(山田)と話していました。なお、グループ名は変えず、8人で活動を継続していくそうです」(ジャニーズに詳しい記者)
一方、ファンの間では13日朝の情報番組『ZIP!』(日本テレビ系)の報道が波紋を呼んでいる。FC動画の話題に触れる中で、アナウンサーが「Hey!Say!JUMPの『J』はジャニーズを意味していると言います」と、原稿を読み上げる場面があったという。
「実際にデビュー当時、Hey!Say!JUMPが『新堂本兄弟』(フジテレビ系、07年11月4日放送)にゲスト出演した際、KinKi Kids・堂本光一からグループ名の由来を聞かれ、中島裕翔が『JUMPは「Johnny's Ultra Music Power(ジャニーズ ウルトラ ミュージック パワー)」からきてて』『平成の時代を高くジャンプしていく感じ(のイメージ)』と解説していました。デビューが決定した時、情報番組や一部スポーツ紙の報道でも同様にJ=Johnny'sと紹介しているメディアもあったんです」(同)
今回のFC動画内で、伊野尾慧は「JUMP」の略称について、「Ultra Music Power」の歌詞と混同して「『Johnny's Ultra Music Powerだ』という発言も(過去に)あったかも」と補足していた。ネット上に略称の由来がそう書かれているページもあるものの、自分たちはこの16年間、JUMPが「Johnny's Ultra Music Power」の意味だと思って活動していなかったとも告白。だからこそ、グループ名を変える必要はないと判断したようだ。
それだけに、SNS上のHey!Say!JUMPファンは「『ZIP!』ひどすぎる……JUMPのJはそういう意味じゃないって、ちゃんと本人たちが言ってたのに、なんで誤った情報を流すの?」「本人たちがFC動画でJUMPの略称について否定したばかりなのに」「この報道だと、番組を見た人が『なぜグループ名を変えないんだ』って思っちゃう」「JUMPのJはJohnny'sのJじゃないから! そういう意識で活動したことは一切ないから、グループ名は変えないって話なのに……」「訂正してほしい」などと、不快感をあらわにしていた。
Hey!Say!JUMP・有岡大貴、「僕らは、しっかりと前を向いています!」
なお、FC動画での発言によれば、「Ultra Music Power」の歌唱についてはまだ検討中とのことだったが、一部メディアが「封印」「今後一切歌わない」といった見出しで報じたため、世間に衝撃が走った。
「そんな中、Hey!Say!JUMPサイドは動画配信の翌日にFC会員向けのメールを配信。そこには『Ultra Music Power』をめぐってメンバーやスタッフで話し合った結果、『動画にてお伝えしました方針で進める事となりました』との一文があり、グループのYouTubeチャンネルにアップされている『Ultra Music Power』に関連するコンテンツの一部は、16日午後11時59分までの公開になると報告がありました」(同)
同日、メンバーの有岡大貴は公式モバイルサイト・Johnny's webのブログを更新。「僕らは、しっかりと前を向いています! これからも一緒に進みましょう!」(原文ママ、以下同)と、ポジティブなメッセージを発信した。
寂しさを抱えているファンも多いだろうが、この苦境をメンバーとともに乗り越えていってほしい。