11月13日、NHKは大みそかに放送される『第74回NHK紅白歌合戦』（以下、『紅白』）の出場歌手を発表。創業者・ジャニー喜多川氏（2019年に死去）の性加害問題を受け、「SMILE-UP.」社（旧ジャニーズ事務所）所属アーティストの出演は厳しいとみられていたが、実際に今回の出場歌手一覧に旧ジャニーズ勢の名前はなかった。ファンが動揺する中、嵐・二宮和也のX（旧Twitter）の投稿が物議を醸している。
13日に東京・渋谷のNHKホールで行われた会見には、初出場歌手が出席。“あのちゃん”の愛称で人気のタレントで歌手・anoをはじめ、ロックバンドのMrs. GREEN APPLE（以下、ミセス）や、MAN WITH A MISSIONらが登壇した。また、K-POP界からは8人組ボーイズグループ・Stray Kids、13人組グループ・SEVENTEEN、TWICEの日本人メンバーユニット・MISAMOも初参加となる。
一方、一部スポーツ紙などでも伝えられていたように、旧ジャニーズのアーティストの出場はゼロ。13日配信の「日刊スポーツ」のウェブサイトの記事によれば、「旧ジャニーズタレントが出場しないのは第30回（79年）以来44年ぶり」になるという。
「かつて『紅白』には少年隊、光GENJI、SMAP、TOKIOらが出場しており、徐々に“ジャニーズ枠”が拡大。昨年もKinKi Kids、関ジャニ∞、King＆Prince、Snow Man、SixTONESに加えて、なにわ男子が初出場を射止めたんです。旧ジャニーズと『紅白』は蜜月関係にあったものの、やはりジャニー氏の性加害問題が影響したのでしょう。NHKは9月末時点で『（「SMILE-UP.」社が）被害者への補償や再発防止の取り組みが着実に実施』したかどうかが確認できるまで、所属タレントへの新規の出演依頼は行わない方針だと宣言。また、10月には同局内でジャニー氏による性加害があったという証言が出たことを公表していました」（ジャニーズに詳しい記者）
今回の『紅白』出場者発表を受け、SNS上のジャニーズファンからは「ジャニーズ勢、出ないじゃん。悲しい」「ジャニーズが出ない『紅白』はつまらない」「今年の『紅白』は絶対に見ない」などと、嘆く声が上がっている。
嵐・二宮和也、Mrs. GREEN APPLEの『紅白』出場祝福でジャニーズファンからシビアな意見
そんな中、二宮は13日午後2時台に「あぁ、なんて素敵な日だ。私の友人達が大晦日の大舞台に…狭い広い世界で奇跡歌え。皆ぶち上がろうぜよ」（原文ママ、以下同）と、Xにポスト。「#おおもっりー涼ちゃん祝井」というハッシュタグもつけており、ミセスのメンバー・大森元貴（ボーカル／ギター）、若井滉斗（ギター）、藤澤涼架（キーボード）の名前を組み合わせて、彼らの初出場を祝福した。
「二宮は特にボーカルの大森と仲が良く、二宮が参加しているYouTubeチャンネル『ジャにのちゃんねる』では、昨年12月7日に2人が対談している動画『#186【ガチ】フロリジナルな私は最強、故に我ら尊い人が来た日』が公開されています。さらに今年5月27日、双方がXにツーショット写真を載せ、大森は『デート。』と報告。二宮は『おおもっりーの言葉は涙が流れる位に良い言葉をくれる(泣いてないけど)でも深く刺さる言葉をくれる。だから社交辞令にならず飯に行くのだろうと思う』とつづるなど、懇意にしている様子が伝わってきました」（前出・ジャニーズに詳しい記者）
両者の関係性を知るファンたちは「二宮くんは本当に友達思いだね」「友人の初出場を喜ぶって素晴らしいね！」「『紅白』は見るつもりなかったけど、ニノの友達の歌唱は目に焼き付けたい！」などと感動している。
なお、ミセスが19年にリリースしたシングル曲「僕のこと」には「ああ なんて素敵な日だ」「狭い広い世界で 奇跡を唄う」といった歌詞があり、二宮の投稿はこうしたフレーズを意識したものではないかとの指摘も。ミセスのファンも「歌詞になぞらえて祝福するなんて素敵」「二宮くんのポストは、ミセスの曲の歌詞から言葉を紡いでいて、愛を感じる」などと、好意的に受け止めていた。
しかし、旧ジャニーズアーティストが一切出場しない状況とあって、ネット上では「ミセスの初出場がうれしいのはわかるけど、ニノのコメントが残念。旧事務所のアーティストは連続出場が途絶えて誰も出ないのに……」「今日を『素敵な日』と言うのは、いかがなものか」「旧ジャニーズが1組も出ないって騒がれてる日に、この投稿はないわ」「失意の後輩がいるかもしれないのに……気遣いができる人なら、ミセスには個人的に祝福メッセージを送るでしょ」などと、辛口コメントも寄せられている。
二宮といえば、10月24日に旧ジャニーズからの独立を発表しただけに、「確かにおめでたい日ではあるけど、もう少し後輩たちのことを考えてくれない？ それとも事務所をやめたから、どうでもいいの？」「もう他人事なんだね」といった手厳しい意見も見受けられた。
今回の一件で旧ジャニーズのファンたちから睨まれてしまった二宮。確かに後輩やそのファンの気持ちを考えれば、このタイミングで『紅白』の話題に触れることは得策ではなかったのかもしれない。