• 日. 12月 22nd, 2024

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フジ月9の視聴率不振を追う――『コード・ブルー』路線で復活も、歴代ワースト更新で廃止説

 もはや低空飛行を超えて、“大コケ作品”に認定されつつある嵐・二宮和也、中谷美紀、大沢たかおのトリプル主演月9ドラマ『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジテレビ系)。前クールの『真夏のシンデレラ』は全話平均視聴率5.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で月9歴代ワーストを更新したが、この流れからか「業界内で、再び月9枠廃止説が再浮上している」(スポーツ紙記者)という。

 月9枠をめぐっては、過去にも一度、消滅説が盛んに報じられた時期があった。

「2010年代の後半、具体的には16年4月期放送の福山雅治主演『ラヴソング』が全話平均8.5%を記録した頃から、風向きが怪しくなりました。これ以降、旬の俳優・大物俳優を起用した作品や、月9の代名詞である王道のラブストーリーで、低視聴率を記録してしまうという“異例”の事態が発生したんです。ピークとなったのは、先頃まで月9ワーストだった18年1月期の『海月姫』で、全話平均は6.1%。この時には業界関係者どころか、フジ内部でも枠の廃止について具体的な話が出ていたほどです」(テレビ局関係者)

『ラジエーションハウス』『監察医 朝顔』がヒット、フジ月9の方針転換

 しかしその後、月9ドラマは時代の流行に合わせ、ラブストーリーを捨てて、医療モノや刑事モノに方針転換。というのも、低迷期の中、17年7月期の山下智久主演『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON』だけは、人気シリーズの続編とあって全話平均14.8%を獲得。月9はこの路線に活路を見いだしたのだろう。

「結果的にこのシフトチェンジは大成功。19年4月期の窪田正孝主演『ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜』、同7月期の上野樹里主演『監察医 朝顔』は全話平均で12%を超え、いずれも続編が制作された。また21年4月期の竹野内豊主演『イチケイのカラス』、22年1月期の菅田将暉主演『ミステリと言う勿れ』は全話2ケタで推移し、『ラジエーションハウス』に続いて劇場版も公開となりました。こうして月9は枠廃止の危機を脱却することに成功したのです」(同)

フジ月9に再び訪れた低迷期――2023年は北川景子、木村拓哉のドラマが不発

 ところがここに来て、またしても鉄板ドラマが次々と視聴率不振に陥るように。

「最初に『あれ?』と思ったのが、22年4月期の綾瀬はるか主演『元彼の遺言状』。綾瀬&大泉洋という国民的俳優がタッグを組む事件モノとあって、業界内外で『大ヒット間違いなし』と見られ、初回は12.1%でスタートしたものの、徐々に数字が下がり、全話平均は9.1%。人気小説が原作ですが、ドラマオリジナルの展開で不評を買ったのがその原因だったようですね」(同)

 これ以降、月9は視聴率が低迷。23年は北川景子主演の『女神の教室~リーガル青春白書~』、木村拓哉主演『風間公親-教場0-』と、トップ俳優を起用した人気の法律・刑事モノテイストの作品が1月期、4月期に相次いで放送されたものの、いずれも全話平均1ケタと不発。

 そして7月期の『真夏のシンデレラ』は全話平均5.6%で月9歴代ワーストを更新。その影響を受けてか、二宮・中谷・大沢という主演級を3人もそろえた『ONE DAY』が、初回7.8%から右肩下がりで、4%台を連発するという惨状にある。

フジ局内では「月9ドラマに固執する必要ない」の空気も

「フジとしては当然、月9ブランドを死守したいところでしょうが、一方で現在キー局はドラマ枠を増やしており、フジも今期から金曜午後9時に新設しました。こうなってくると、月9にこだわり続けるよりも、別の枠に制作予算を投入し、新たな看板枠を作ったほうが建設的ではないでしょうか。実際、一部局内では、『いつまでも月9に固執する必要もないのでは』という空気も漂っているようで、今度こそ本当に“枠廃止”になるかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)

 いよいよ月9は廃止されるのか、はたまた再度路線変更をして“延命措置”を図るのか。この調子では来年にもその“結論”が明るみに出ることになりそうだ。

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