映画やドラマの宣伝のため、俳優が慣れないバラエティに出演する機会は少なくない。そんな中、番組スタッフから重宝されているバラエティ力の高い俳優は誰なのか? 業界関係者に話を聞いた。
「大泉洋は一番呼びたい番宣ゲスト。軽めのスタジオトークはもちろん、料理やロケ企画など、マネジャーが次々とOKを出してくれるんです。ムチャぶりを押し付けられ、本人が愚痴をこぼしながらもしっかりこなし、共演者や視聴者の笑いと感嘆を誘うのが、大泉出演のバラエティでは“定番の流れ”になっていて、マネジャーもそのあたりをよく理解してくれています。あとは高嶋政宏。彼には変態&愛妻トークという鉄板ネタもありますし、司会者にウザがられながらも番組を盛り上げてくれる。また駅弁ツウな一面もグルメバラエティで重宝されていますね」(バラエティ番組関係者)
別のバラエティスタッフからは、勝地涼の名前が挙がった。
「勝地は元妻・前田敦子との関係や子どもとの交流など、なかなか他人が踏み込みにくいプライベートの話を気さくにしてくれます。また山本耕史も、芸能界を引退した妻・堀北真希について語ることがあり、話題性という点でも貢献してくれます。やっぱり、スタッフとしては、“家族のことをもったいぶらずに話してくれる俳優”の存在はありがたいんです」(同)
また女性では、「綾瀬はるかは特に人気」(同)とのこと。
「綾瀬は天然トークで番組を盛り上げてくれますし、ロケも都合が合えばノリノリでやってくれます。また、“ぶっちゃけキャラ”で重宝がられているのが広瀬アリス。妹・広瀬すずとの大げんかエピソードを明かしたり、核心には触れないものの、交際中の関ジャニ∞・大倉忠義との恋愛話を披露したりと、視聴者はもちろんメディアが食いつくぶっちゃけぶりでネタを投下してくれるので喜ばれています」(同)
そもそもアリスは、「マンガ好きが高じて『進撃の巨人』(講談社)の超大型巨人の全身タイツ姿をSNSにアップするなど、飾らない性格もバラエティ向き。『5分に1回エゴサする』というネガティブキャラも面白い」(同)という。
バラエティにあまり呼びたくない俳優は? 「市原隼人は気難しいと聞く」
反対に、バラエティに「あまり呼びたくない」俳優はいるだろうか。
「私は直接仕事をしたことはありませんが、『市原隼人は気難しい』という話は聞きますね。また、家族エピソードを控える俳優も、ネームバリューこそあれ『なんのお土産もないのか』と、内心落胆してしまいます。例えば、鈴木保奈美や篠原涼子といった一線級の女優。また、広末涼子はこれまで、反抗期の子どもの話をしてくれましたが、不倫騒動の影響から、今後は難しくなりそう。彼女も『あまり呼びたくない』俳優入りしてしまうかもしれません」(前出・バラエティ番組関係者)
また一時期は、「STARTO ENTERTAINMENT」(旧ジャニーズ事務所)のタレントが、盛んに番宣ゲストに呼ばれていたが……。
「創業者・ジャニー喜多川氏の性加害問題の影響で、相対的に優先順位が下がっていると聞きます。もちろんファンは喜びますが、番組に呼んでも創業者の話はできませんし、タレントがイジられたときなどに得意げに言っていた『ジャニーズなんで』の返しも、もう使えない。そう考えると、視聴者にあまねく届く話ができるのかと不安になります。トークが面白い、キャラが立っているイケメン俳優は他事務所にいくらでもいますからね」(同)
番宣ゲストのキャスティングを一つとっても、バラエティスタッフは日々思案しているようだ。