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美容整形に依存、バンドマンと電撃婚でセックステープ流出のスターは?【暴露本レビュー10】

ByAdmin

1月 5, 2024 #海外

 セレブの幼少期や、駆け出し時代の秘話、絶頂期だった頃のエピソードを知ることができる自伝本。交際相手や交友関係もセレブであるケースが多いため“暴露本”とも呼ばれ、ファンのみならずゴシップ的な興味をそそられるもの。

 2023年は「あの時、実際はこうだった!」と回想するセレブの自伝本が多く出版された。今回はその中から、海外エンタメ好きにオススメの「2023年度セレブの自伝本10」をご紹介しよう。

目次

(1)ヘンリー王子『Spare』
(2)バーブラ・ストライサンド『My Name Is Barbra』
(3)ブリトニー・スピアーズ『The Woman in Me』 
(4)パリス・ヒルトン『Paris: The Memoir』 
(5)ジェイダ・ピンケット・スミス『Worthy』 
(6)ジュリア・フォックス『Down the Drain』
(7)パメラ・アンダーソン『Love, Pamela: Memoir of Prose, Poetry, and Truth』
(8)ジョン・ステイモス『If You Would Have Told Me: A Memoir』 
(9)アン・ヘッシュ『Call Me Anne』
(10)エリオット・ペイジ『Pageboy: A Memoir』 

セレブの自伝本1:ヘンリー王子『Spare』 

 2023年に起こった「自伝本ブーム」の立役者でトップバッター。発売初日に143万部の売り上げを記録して「最も早く売れたノンフィクション本」としてギネス認定されたものの、年末には「最も返品された本」との報道が。話題を振りまいた一年になった。

 ウィリアム皇太子との兄弟げんかなど王室内での確執だけでなく、17歳の時にパブの裏で馬好きの女性と青姦したのが初体験だったことや、コカイン吸引、アフガン戦争従軍時に殺害した人数まで披露。

 母親であるダイアナ元妃への思いが強く、退役軍人が歩いて北極圏を目指す「北極圏チャリティ・ウォーク」で軽い凍傷を負ったペニスに母が愛用していたクリームを塗ったくだりで「母が唇に塗っていたものを……」とつづり、世間はドン引き。なんでもかんでも明かしすぎだと批判する声も上がった。王子自身が朗読しているオーディオ版も発売されており、こちらも大きな話題になった。

自伝本2:バーブラ・ストライサンド『My Name Is Barbra』

 アカデミー賞主演女優賞にアカデミー歌曲賞、エミー賞、グラミー賞、トニー賞と、エンターテインメント界における主要4賞と米放送界における最高の栄誉であるピーボディ賞を獲得したバーブラ。御年81の彼女が満を持して発売したファン待望の自伝本だ。

 冷たい家庭に育ち、イタズラ好きで頭の良かった少女時代のこと。歌手を目指し、特徴的な鼻の形を悪く言われ傷つきながらも、抜群の歌唱力と演技力でスターダムを駆け上がる過程が詳しく書かれている。カナダの元首相ピエール・トルドー、俳優のドン・ジョンソン、28歳年下のラスベガスのカジノオーナーら元カレについても触れており、親友の俳優ウォーレン・ベイティとは「1回くらいは寝た」と告白している。

 エアロスミスの大ヒット曲「ミス・ア・シング」の歌詞は、彼女と夫ジェームズ・ブローリンのピロートークのエピソードがきっかけとなったこと、愛犬のクローンをつくったことなどセレブならではのエピソードも満載。992ページと読み応えのある一冊となっている。

自伝本3:ブリトニー・スピアーズ『The Woman in Me』 

 23年、最も注目された自伝本。21年に13年間に及んだ成年後見制度が解除され、自由を手に入れたブリトニーが、波乱に満ちた半生を赤裸々につづった。

 13歳で飲酒に喫煙、無免許運転をするようになり、14歳で処女を卒業。ソロ歌手としてデビューした全盛期、ジャスティン・ティンバーレイクの子を19歳で妊娠。自宅で薬を飲んで中絶するという壮絶なアイドル時代を送り、22歳で4歳年上のダンサーと電撃婚。年子を出産したが、産後うつになり、家庭を顧みない夫に愛想を尽かせ、三くだり半を突きつけた。

 離婚・親権裁判、パパラッチからの攻撃によって精神がメルトダウンしたことで、親に子どもを取り上げられ、我が子に会うのと引き換えに成年後見制度を受け入れたこと。実父の支配下に置かれ、馬車馬のように働かされ、避妊器具まで入れられていた――そんな地獄のような13年間を送ったことを事細かく告白し、世間に大きな衝撃を与えた。

自伝本4:パリス・ヒルトン『Paris: The Memoir』 

 元祖お騒がせセレブで、先日第二子となる女児を代理母出産で授かったパリス・ヒルトンが、つらい過去を包み隠さず明かした自伝本。

 トラブルを抱えた少年少女を更生させるための寄宿学校での虐待や、高校1年の時に薬物を盛られてレイプされたこと、10代で受けた性的暴行を明かしている。さらに、19歳のときに交際相手に撮られたセックステープが流出したこと、「つらかったけど正しい選択だった」中絶の過去、結婚後は子どもが欲しくて体外受精に2年間挑戦したことを赤裸々につづっている。

 「バカ、生意気、不注意、恩知らず、頑張ることをしない子」だと言われ続けていた彼女は、20代に入りADHD(注意欠陥・多動性障害)との診断を受ける。今はそのハンディキャップをパワーに変えて、児童虐待をなくすための抗議活動を行っているとも書いている。

自伝本5:ジェイダ・ピンケット・スミス『Worthy』 

 ウィル・スミスを尻に敷いている妻ジェイダが、思うがままに書きつづった一冊。ウィルへの忖度は皆無で、27年前に殺害された2パックへの熱い思いを書きまくり、世間を騒然とさせた。

 互いに無名だった高校時代から友人関係の2パックとは、体の関係はなかったものの「心」でつながっていたソウルメイトだったこと、服役中の彼からプロポーズの手紙をもらって悩んだが、肉体関係は結べられないからと断ったことなどを告白。一方、ウィルとの出会いについてはそっけなく書かれており、オスカーでのビンタ事件も「別居して6年目」だった彼がそんな熱くなることが理解できず「コントかと思った」と書かれている。

自伝本6:ジュリア・フォックス『Down the Drain』 

 22年1月、離婚騒動中のカニエ・ウェエスト(現・イェ)との交際で知名度を上げ、破局後も露出度の高いファッションで何かと世間の注目を集めているジュリア。この本は、そんな彼女の「ショッキングな人生」と「生き残るため、夢を叶えるために持ち続ける断固たる決心」の記録だという。

 イタリアで生まれ、父親に連れられ6歳で移住したアメリカでは「あめを買えないから、代わりに咳止めシロップを舐める」ほど貧しく、11歳でタバコと大麻を吸い出し、ヘロインやコカインなども経験。偽IDを使用して逮捕された後、社会復帰のためSM女王として働くなど、壮絶すぎる半生がつづられている。

 プラトニックだったと明かす、カニエとの交際についても執筆。「金は出すから豊胸する?」と勧められたことなど、カニエらしい話が紹介されている。シングルマザー、女優、モデル、監督、デザイナーやフォトグラファーとして活動する彼女の思いもつづられている。

自伝本7:パメラ・アンダーソン『Love, Pamela: Memoir of Prose, Poetry, and Truth』 

 90年代にハリウッドを代表するセックスシンボルとして一世を風靡したパメラ。日記から抜粋されている箇所が多いことから、リアルで読み応え抜群。Amazonのレビュー評価も高い自伝本だ。

 ダム・ブロンド(中身が空っぽな金髪女性を揶揄する言葉)を絵に描いたような彼女の波瀾万丈な半生が「包み隠さず」つづられた本作には、ベビーシッターにいたずらされて「死ねばいい」と呪ったところ事故死し「言霊を信じるようになった」こと、拾った猫を父親に殺されて動物愛護の気持ちが高まったこと、ティーンの頃に性的暴行されたこと、カナダの田舎町の少女がひょんなことから注目されるようになり、「プレイボーイ」誌のピンナップガールに抜てき、その後、タイミングよく女優にシフトしスターダムを駆け上がったことなどがつづられている。

 ロックバンド「モトリー・クルー」のドラマー、トミー・リーとの電撃婚、セックステープの流出に離婚。その後も男は途切れなかったが、2人の息子をもう儲けたトミーへの気持ちは今も強いと明かす。美容整形依存、エフェドリン依存で激痩せしたことなども赤裸々に明かしている。

自伝本8:ジョン・ステイモス『If You Would Have Told Me: A Memoir』 

 世代を超えて愛されているコメディ『フルハウス』で世界的な人気を博したジョンが、自分の身に起きたことを赤裸々につづった自伝本。

 10〜11歳の頃にベビーシッターから受けた性的虐待を「女の子が受けるものだから、僕は被害者には当てはまらない」と思い悩んだこと、駆け出し俳優の頃に鼻形成術を2回受けたこと、元恋人のテリー・コプリーがトニー・ダンザと浮気したので別れたこと、元妻のレベッカ・ローミンとの関係が悪化した背景や、彼女に浮気されたこともにおわしている。

 02年にブロードウェイミュージカルに出た頃から酒の量が増え、レギュラー出演ドラマ『ER緊急救命室』のプレスツアーに泥酔したまま参加したこともあった。15年には飲酒運転で逮捕、搬送された病院で目が覚めるとベッドの横に心配そうな顔のボブ・サゲットがいて、断酒を決意した。そのボブが急死した時の悲しみもつづっており、『フルハウス』好き必読である。

自伝本9:アン・ヘッシュ『Call Me Anne』

 22年8月に猛スピードの車で民家に突っ込み、燃え盛る車内から救出されたものの昏睡状態に陥り、その後亡くなったアン。波瀾万丈な人生を歩んだ彼女の遺作となったのが、この自伝本だ。

 白人貧困層の家庭に生まれ、親が信仰していたセックス・カルト集団から性的虐待を受けていた子ども時代。14歳の時にエイズで死んだ父親も彼女を性的虐待していた「信者」であり、深いトラウマになったとつづっている。

 高校時代に演劇の才能を見いだされて歩み始めた女優人生の話も多く、『陪審員』(1996)のベッドシーンは生理中なのに全裸撮影を強いられ、現場は血まみれになったと明かしている。

 エレン・デジェネレスとは「一目ぼれ」だったなど、バイセクシュアルというセクシュアリティについても触れている。最終章には「この本には、私が生きる上での大切な信条が詰まっている。ぜひあなたの人生にも生かしてほしい」とつづられている。

自伝本10:エリオット・ペイジ『Pageboy: A Memoir』 

 14年にレズビアン、20年にトランスジェンダーだと公表した子役出身のエリオット。差別が根強くはびこるハリウッドでサバイブし、女性から男性にトランスするにあたり経験したことが書かれた衝撃的な自伝本だ。

 6歳で「男子になりたい」と母に訴えた彼の恋愛対象は、常に女性。しかし女性役を演じてきたため、男性監督に手懐けられたり、男性ストーカーに追いかけられたこともあったという。また、「19世紀中頃の女性の衣装を着る」役をオファーされ、「もし引き受けたら自殺したくなる」から断ったという経験も明かしている。

 レズビアンだとカミングアウトした2カ月後、パーティーで知人の俳優から「お前は同性愛者じゃない。男が怖いだけだ。俺がお前とヤッてやるよ、そしたらレズビアンじゃないって気づくから」と暴言を吐かれたことも激白。この仕事を通して偏見をなくしたいという決意もつづられており、興味深い内容になっている。

 

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