現地時間1月8日、ボストンで開催されたマドンナのコンサートについて、開演時間が2時間近く遅れたことで、観客がSNSで怒りを炸裂させている。「プロ意識がない」という批判に、「待っても見る価値はある」と反論する声もあるが、今回に限ってはその流れも変わってきている。
遅刻の常習犯マドンナが、公演に遅れてファンからひんしゅくを買ったと報じたのは、米『CBSニュース』。午後8時半開演予定だったのに始まらず、「複雑な問題が発生したため開演が遅れる」と会場側がXにポストしたのは午後9時。マドンナがステージに現れたのは、それからさらに1時間以上たった午後10時10分を過ぎた頃だったという。
会場近くの駅から出る終電は午前0時45分のため、公演を最後まで観られず、泣く泣く会場を後にしたファンも少なくなかったそうだ。
SNSにはこの公演の「まだまだ始まる気配がない」会場の様子を撮影した動画がいくつも投稿され、ネット上では「また?」と話題に。「10時過ぎてやっと始まった」というポストには、「まだ早いほうじゃん」というコメントがつくありさまだった。
というのも、昨年10月に今ツアーをキックオフしたマドンナ。初日公演は大成功で、ネット上にはステージで若いダンサーたちに負けじと踊り歌うマドンナの動画が大量に投稿され、「顔も体形も若い時のまま!」「口パクはせず、ダンスもしっかり踊ってる!」「さすが女王!」だと称賛する声が上がった。
しかし、その翌日の公演は開演が1時間ほど遅れたため、観客から怒りの書き込みが相次ぎ、炎上。Xには、「2万人以上の観客を説明もなく待たせた」「2曲もカットして、さっさと終わらせていた」「どの曲も急いで歌っている印象を受けた」「マドンナは遅れることに慣れていて、悪気もない。チケット代高かったのに」と憤りの気持ちをぶつけるポストが相次いだ。
さらに、12月13日にニューヨークで開催された公演も、予定開演時間から2時間半遅れて大炎上。「サウンドチェックの際に技術的な問題が見つかった」「オープニングアクトがあったから、実際にマドンナが遅れたのは1時間だけ」と主催者側は弁解し、ますます炎上してしまった。
マドンナと同世代の観客から批判上がる
今回のボストン公演については、マドンナと同世代の観客からの「同じシニアとして、あまりにもプロ意識がなく恥ずかしい」といった投稿も目立った。
とある男性はTikTokで、「熱狂的なファンじゃないけど、MTV世代でね。マイケル・ジャクソンのコンサートには行けなかったし、プリンスも死んじゃったし、せめてマドンナは観に行こうって、妻とコンサートに行ったんだ」「待たされたけど、その価値はあるでしょ! ってみんな言うよね。確かに素晴らしかったけど、3分の1は観られなかったんだよ。車を1時間運転して家に帰らなきゃならないからさ」と不満をぶちまけていた。
この投稿は2万以上の「いいね」を集め、同世代から「確かに夜中の運転はしんどいものね」「12時過ぎたら眠くてたまらなくなるし」と同情を買っている。
今回のツアーをめぐっては、これまで以上に遅刻に対する厳しい声が上がっていたわけだが、年明け早々、マドンナが「遅刻したクルーやダンサーから100ドルの罰金を徴収する」と通達したという報道が流れた。まるで彼らのせいで開演が遅れていたのかと思わせるような記事だが、マドンナの代理人は「クルーやダンサーが遅刻したことは一度もない」と言っているそうで、ネット上には「やっぱりマドンナが遅刻魔なんじゃん!」「記事の意味……」と、あきれるファンが続出した。
昨年6月に細菌感染症で意識を失い、一時は危険な状態だったものの奇跡的に短期間で回復。「さすが女王!」だと称賛する声が上がったが、ネット上に流れるコンサート会場でのマドンナの歌声にはハリがないことから、「無理してるんじゃないの?」と健康面を不安視する向きもある。
ダンサーや手すりを支えに懸命に踊る姿も、「整形外科のリハビリみたい」「転倒して大腿骨骨折しそう」などと心配され、かといって元気な様子にも「ハイになる薬飲んで無理してそう」と勘繰る人が出る始末。応援を続けるファンも、気が気でないようだ。
今回のツアー日程は、まだ半分以上残っており、これから4月までハードスケジュールが続く。この調子だと、直前でドタキャンする公演も出てくるのでは……と懸念する声が上がっている。