8月18日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、同局局員のレギュラーコメンテーター・玉川徹氏が、菅義偉首相に異論を唱えた。その発言が視聴者の反響を集めている。
昨日17日、緊急事態宣言の延長決定などを受けて記者会見を開いた菅首相。新型コロナウイルス感染症対策について、「必要な医療を確実に受けることができる体制を構築するための期間として宣言の延長を決定した」などと述べ、酸素投与が必要な自宅療養者向けに「酸素ステーション」を整備するとも話していた。
こうした会見内容について玉川氏は、「一縷の望みを持って、緊急の大規模な医療施設……野戦病院というアイデアが出るかな、と思って期待したんですけど、案の定出なかった」と、政府の見通しの甘さに落胆。
さらに「自信満々で酸素ステーションの話をされていたんですが、そもそも酸素ステーションって、神奈川県の医療危機対策統括官の阿南さん(阿南英明)が発案者なんですね。その阿南さんが『酸素ステーションは解決策ではない、つなぎだ』とおっしゃっているんです。それをあたかも解決策のように、ここに入れられてもどうなんだと思う」と、持論を展開した。
また、自宅療養によって千葉で2人、東京でも6人の方が亡くなっているという状況を踏まえた上で「まさに危機ですよ、今。その危機の時に危機対応ができない政府って、どうしたらいいでしょうか?」と嘆いたのだった。
「さらに玉川氏は、かつて日本に大きな危機があったとして、東京電力福島第1原発事故を引き合いに出し、『原発事故のときが危機として思い出されるんですけど、そのあとの対応に関して当時の政権が「悪夢のような」「悪夢のような」と、ずっと言われていた』と、民主党・菅直人政権の対応のずさんさを挙げました。その上で、『僕は、今は悪夢が現実になったような状況だと思うんですよね』とあきれ、『危機の対応が今、まったくできないじゃないですか。これはどうすりゃいいんですか』と怒りをにじませていました」(芸能ライター)
視聴者はこれら発言を受けて、「玉川の言う通り自民党は悪夢でしかない」「玉川、正論を吐くなぁ」「玉川さんのいう通りだ。 マレーシアではコロナ感染対策失敗で首相は辞任に追い込まれた。菅首相は?」と共感する声が続出。
一方で、「悪夢の中、カラオケで大騒ぎしていたテレビ朝日が何言ってんだ?」「お宅の会社の社員が二次会で酩酊して非常階段から落っこちた騒動はどうしたんですかね?」と、同局の五輪取材スタッフがカラオケ店で飲酒後に転落した事故を挙げて、非難するコメントも。
さらには、テレ朝の関係会社である朝日新聞社が主催している全国高等野球選手権についても、 「危機管理ができてないと言う前に、甲子園の高校野球選手権の試合をやめるよう、玉川は提案しなければならない」「まずテレ朝ができることは、甲子園の高校野球大会をすぐ中止することだ」という意見も見られた。
舌鋒の鋭さが視聴者に支持されている玉川氏だが、今回は「どの口が」と疑問を持たれてしまったようだ。主張を受け入れてもらうには、自身の身内であるテレビ朝日や朝日新聞社にも厳しい意見を述べる勇気が必要かもしれない。
(村上春虎)