創業25周年のシュークリーム専門店「ビアードパパ」が、業績好調で店舗数を増やしているそう。支持され続ける理由を探るため、実際に定番のシュークリームや期間限定商品を購入&実食してみました。
目次
・意外な経営母体とは?
・メニューのほとんどが期間限定
・ミルフィーユシューなど3種を実食
・コンビニのシュークリームと比較
・ビアードパパの強みがわかった!
※価格はすべて税込。
※価格やメニューは2024年4月16日時点の情報です。
※店舗によって価格やメニューおよびシステムが異なることがあります。
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください。
【ビアードパパ】意外な経営母体とは?
国内に約250店舗を展開するビアードパパは、運営会社である麦の穂ホールディングス(現・DAY TO LIFE ホールディングス)を、2013年に永谷園ホールディングスが94億以上で買収。ビアードパパを中心とする中食事業の売上高は100億円を超え、昨今の同HDの好業績に大きく貢献しているそう。
店舗の内訳はフランチャイズ店舗と直営店舗が約半数ずつで、今年だけでもすでに「ららぽーと立川立飛店」「イオンモール多摩平の森店」など9店舗が新規オープンしているんです。
お茶漬けでおなじみの永谷園という意外な経営母体があまり知られていないビアードパパですが、その魅力は“作りたて”であること! 店舗のオーブンで焼いたシュー生地に、注文を受けてからクリームを注入するので、できたて数秒のフレッシュなシュークリームを購入することができます。
そんなビアードパパでは現在、25周年記念商品「カスタードミルフィーユシュー」(290円)など、数々の期間限定商品を販売中。早速、某ショッピングセンター内の店舗へ向かいます!
【ビアードパパ】シュークリームだけで12種類!
これまで何度もビアードパパを利用している筆者ですが、お店の数メートル手前から漂うシュー生地の香りにつられ、何度買ったことか……。
この罪な香りは、“店舗生産”のビアードパパならではの武器といえるでしょう。
店舗に着いてメニュー表を見ると、「シュークリームだけでも12種類あるの!?」とメニューの多さにびっくり! 実はこれまで定番の「カスタードパイシュークリーム」(220円)ばかり買っていたため、メニュー表をちゃんと見たことがなかったんです……。
しかも、この表を見る限り、レギュラーのシュークリームは「カスタードパイシュークリーム」と「カスタードクッキーシュー」の2種類のみで、ほかの10種類は期間限定商品。これだけの商品が毎月入れ替わっているとは、知りませんでした。
なお、シュークリームの最安値は220円の「カスタードパイシュークリーム」で、最高値は「クッキー&クリームミルフィーユシュー」と「カスタードプリンミルフィーユシュー」の340円。
あれ? ビアードパパの「カスタードパイシュークリーム」って、確か199円でしたよね……?
疑問に思い調べてみると、昨今の物価高騰の影響で、4月1日から一部商品を値上げしたようです。100円台のシュークリームが消滅したのはショックですが、こればかりは仕方ないですね……。
店頭では、期間限定商品をアピールするポップが目立っていましたが、どれもデザインがポップでかわいい! お店にいるだけで、ハッピーな気分になっちゃいます。
今回は、定番の「カスタードパイシュークリーム」(220円)、25周年記念商品の「カスタードミルフィーユシュー」(290円)、4月限定の「カスタードプリンシュー」(289円)の3商品を購入し、食べ比べてみます。
【ビアードパパ】「カスタードミルフィーユシュー」など3商品を実食
定番の「カスタードパイシュークリーム」と、25周年記念商品「カスタードミルフィーユシュー」を比較すると、後者のほうが少し大きい印象。
焼き色も異なり、後者は飴色でこんがりとしています。
まずは、「カスタードパイシュークリーム」をパクリ。薄めでサクッと食感の生地と、トロ~ンとした滑らかなクリーム、そして上にかかった粉糖がベストマッチ!
コンビニのシュークリームでは決して味わえない香ばしさがあり、ビアードパパの“顔”にふさわしい名品です。
続いては、お初にお目にかかる「カスタードミルフィーユシュー」をいただきます。公式サイトによると、「史上最驚のパリパリ!」「まるでミルフィーユのような驚きの食感!」とのこと。
手で真ん中から割ろうとしたところ、ミルフィーユ生地が硬くてビクともしない! そこでナイフでカットしたところ、ミルフィーユ部分がザクザクとしていて、散らかってしまいました。ここまでパリパリだとは!
生地はじっくり焼かれているのか、苦く感じるほどの香ばしさがあり、正直好みが分かれそう。焦がしすぎたカラメルソースにも似た味で、「大人のシュークリーム」といえるかも。
最後に、4月限定商品の「カスタードプリンシュー」を食べてみます。
こちらは、カスタードプディングをイメージして開発されたそうで、「プリンの存在感を残したカスタードプリンクリームを、キャラメルソースをかけて二度焼きしたカリカリ、サクサクのシュー生地に詰め込みました」(商品説明より)とのこと。
一口食べると、卵感が強く、濃厚でおいしい! 上部のカラメル部分がカリッとしていて食感が楽しく、ほかのシュークリームとは明らかに違います。
これは大ヒット! 個人的には「カスタードミルフィーユシュー」よりも、こっちのほうが断然好みです。
いやはや、同じビアードパパのシュークリームでも、ここまで味や食感が異なるとは恐れ入りました!
コンビニのシュークリームと比較
味のクオリティーの高さがわかりましたが、コスパ面も気になるところ。「シュークリームはコンビニで買う!」という人も多いと思うので、主要なコンビニで販売中のカスタード系シュークリームの価格と比較してみます。
・セブンイレブン「とろ生カスタードシュー」 148円
・ファミリーマート「クリームたっぷり!濃厚カスタードシュー」 165円
・ローソン「濃厚たまごのカスタードクッキーシュー」 200円
・ビアードパパ「カスタードパイシュークリーム」 220円
ビアードパパは今月値上げしたこともあり、やはり少々高めな印象。150円以下で買えるセブンイレブンのシュークリームは魅力的ですが、20円しか差のないローソンの「濃厚たまごのカスタードクッキーシュー」を買うなら、作り立てのビアードパパを買いたいところ。
また、この店舗の近所には、同じくシュークリームを主力商品とする「洋菓子のヒロタ」があるのですが、こちらは工場生産。個人的には、フレッシュさと満足度でビアードパパを選びたいと思いました。
【ビアードパパ】の強さに、商品数の多さと入れ替え
今回、筆者が感じた「ビアードパパの強さ」は、主に以下の4つでした。
(1)店舗の数メートル先から漂うバターの香り
(2)店頭生産ならではのフレッシュなおいしさ
(3)商品数が多く、毎月ほぼ入れ替わるから客を飽きさせない
(4)シュークリームごとに味や食感がちゃんと違う
特に、メニュー表のほとんどが期間限定商品であることに驚き! このように、狭い店舗の中でやれる最大限のことをやっているからこそ、安定した集客を誇っているのかもしれません。
今回、ビアードパパの奥深さに気づいてしまった筆者。来月の期間限定商品も楽しみに待ちたいと思います!