関東地方で304店舗(2024年4月時点)を展開するスーパーマーケットチェーン「マルエツ」。安定した業績を誇るワケを調査するべく、店舗でお買い物してきました!
目次
・【マルエツ】業績は安定
・「マルエツプライム」とは?
・【マルエツ】の売り場をチェック
・【マルエツ】の惣菜を実食
・【マルエツ】で安く済ますには?
※価格はすべて税込み。
※店舗によって取り扱い商品や価格が異なります。
※2024年6月9日の情報です。
【マルエツ】とは? カスミ、マックスバリュ関東と連合設立
首都圏1都3県を中心に出店するマルエツは、ベーシックな「マルエツ」のほか、都市型小型店「マルエツプチ」、高級スーパー「リンコス」も展開。
かつてはダイエーグループでしたが、2015年にイオングループの「カスミ」「マックスバリュ関東」とともに、首都圏の食品スーパー連合である「ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(以下、USMH)」が設立され、その傘下に入りました。
そんなマルエツの業績は、24年2月期の営業収益が前期比103.8%の3,901億3,800万円。コロナ禍では多少ダウンしたものの、現在は概ね回復しており、店舗数もここ数年大きく変わっていません。
抜群の安定感を見せるマルエツですが、イオングループであること以外、どんな特徴があるのでしょうか……早速店舗へ向かいます。
【マルエツ】に到着! 「カスミ」との共通点を発見
日曜の午後3時半頃、住宅街にあるマルエツに到着。この店舗は午前9時~午後24時まで営業しています。
店に入ると、入会費5000円の会員サービス「マルエツプライム」のチラシを発見。長いこと誰も手にとっていなかったのか、かなりほこりが溜まっていて表面がザラザラとしていました。
なお、このチラシによれば、「マルエツプライム」は入会するとUSMHのポイント制度「イグニカポイント」が5倍もらえたり(年間52回)、USMHのオンラインデリバリーの配送料が月3回まで無料になるなど、さまざまなサービスが受けられるとのこと。
そういえば先日、カスミの高級スーパー「ブランデ」に行った際にも、年会費3,000円(ゴールド会員は5,000円)の「ブランデ プライム」という会員サービスの案内を見かけたような……。
そこで調べてみると、マックスバリュ関東でも年会費3,000円の「マックスバリュプライム」というサービスを行っており、どうやらUSMHでは「常連さまとがっつり」といった考え方を共通させているようです。
【マルエツ】の売り場をチェック!
青果売り場
お店に入ると、まず「農家さんの直売所」と描かれた地元野菜のコーナーがお出迎え。筆者はこういう売り場を見てから普通の野菜売り場を回りたいタイプなので、この場所にあると助かります。
値段は近所の「ベルク」や「ロピア」と比べると少しだけ高い印象ですが、商品の並べ方が丁寧なせいもあってか、野菜や果物の見た目が全体的に美しく見えます。
また、ブロッコリーのハーフサイズが138円でパックされていたり、カットスイカが少量パックで売られていたりと、「少し買いたい」というニーズに応えている印象を受けました。
鮮魚売り場
鮮魚売り場ではお刺身が豊富で、刺身パック3点で1,080円という「よりどりセール」を実施。さらに、「サーモントラウト 切り落とし」(429円)をはじめ、イオンのプライベートブランド(以下、PB)である「トップバリュ」の商品も並んでいて、イオングループらしさがが漂っていました。
加工品コーナーでは、調理済みのパウチ商品がずらり。こちらはUSMHの「膳彩」というシリーズ商品で、湯煎もしくはレンジ調理のみで焼き魚や煮魚がいただけるもの。
「かれい煮つけ・2切れ」(430円)や「さばの味噌煮」(301円)と迷った挙げ句、筆者は「さば塩焼・骨とり」(301円)を購入。賞味期限が半月以上先なので、慌てて食べなくていいのがうれしい!
精肉売り場
この日は100g127円の国産豚ひき肉をセール品として押していました。青果コーナー同様に、新鮮できれいな見た目のお肉が並んでいます。
ただ、食材を計画的に使えないズボラな筆者は、便利な冷凍の「豚ミンチ」(645円)を購入することに。
一方、加工品コーナーではトップバリュの商品も目立ちましたが、筆者は「お肉やさんのおつまMEAT」と書かれた商品が並んでいるコーナーが気になりました。「牛すじ煮込」など数種類ある中から、筆者は「親鶏炭火焼」(321円)をセレクト。
なお、マルエツでは大々的に展開しているPBがありません。ただ、ネットの口コミを見る限り、マルエツのオリジナルシリーズである「お肉やさんのおつまMEAT」には“隠れファン”も多いようです。
卵は最安で279円
卵売り場では、10個入りパックが最安で279円でした。
至極一般的な価格ですが、ほんの数日前にここから歩ける距離にあるドラッグストア「クリエイト」で149円の卵パックを買ったばかりだった筆者は、思わず「高い!」とつぶやいてしまいました。
格安スーパーばかり行っていると、商品の適正価格がバグりますね……。
惣菜売り場
近年、各スーパーが競うようにロースかつ重をプッシュしていますが、マルエツでも「だしの旨味が決めて!ロースカツ重」(537円)のポップに力が入っていました。
今回は通常サイズより108円安い「だしの旨味が決めて!ロースカツ重(ミニ)」(429円)を買い物カゴへ入れます。
これで売り場を一通り回ったので、レジへ。たまたま暇な時間帯だったのか、はたまた最近セルフレジがあるからなのか、4つの有人レジに立っていた従業員さんたちは、今にも寝てしまいそうな表情でぼんやりとしていました。
なお、USMHではレジに並ばず決済できるスマホアプリ「SCAN&GO」を採用していますが、今回、「SCAN&GO」専用カートを使って買い物しているお客さんを見つけることができず……。この店舗ではレジが混んでいる印象があまりないので、利用率が気になります。
【マルエツ】「親鶏炭火焼」&「ロースカツ重」を実食
今回購入した惣菜を実食します。まずは「お肉やさんのおつまMEAT」シリーズの「親鶏炭火焼」(321円)から。
食べてみると、肉の弾力と炭の香ばしさが最高! お酒のあてを探している人には、ぜひ一度試してほしい逸品です。
続いて、「だしの旨味が決めて!ロースカツ重(ミニ)」(429円)をいただきます。
カツを頬張ると、甘すぎないだしが絶品で商品名に偽りなし! 200円台後半~300円台前半で「ロースかつ重」を販売している「オーケー」や「トライアル」と比べると高いだけあって、お肉の噛み応えが明らかに違います。
上に乗っている三つ葉も、しゃきしゃき感が残っていて良い感じでした。
【マルエツ】安く抑えたい人は「maruetsu365」のポップが目印
今回の買い物で感じたマルエツの魅力は以下の4つです。
(1)全体的に商品が新鮮できれい
(2)少量買える商品が多い
(3)総菜のクオリティが高い
(4)派手なポップや大音量のBGMがないので、落ち着いた気持ちで買い物できる
マルエツは庶民派スーパーであるものの、雰囲気が上品で商品の陳列がきれいなせいか、優雅な気持ちで買い物することができました。その点は、元気さをウリにしている近所の「ロピア」とは真逆にも感じます。
とはいえ、普段からディスカウントスーパーばかり利用している筆者のようなタイプは、「少し高い」と感じる場面もあるかもしれません。
そんな時は、価格・品質がお得な商品についている「maruetsu365」と書かれたポップを目印にするのがおすすめ。このポップがついている商品を狙い撃ちすれば、合計金額は抑えられそうです。
今回、特にマイナスポイントが見当たらなかった上、買い物しやすい売り場作りが感じられたことから、安定した業績にも納得だったマルエツ。「ガヤガヤとしたディスカウント店より、落ち着いたお店が好き」という人には是非おすすめしたいスーパーです。