8月31日、9月1日の2日間にかけて放送されるチャリティー特番『24時間テレビ 愛は地球を救う47』(日本テレビ系、以下『24時間テレビ』)。スペシャルドラマ『欽ちゃんのスミちゃん ~萩本欽一を愛した女性~』に、元SMAP・香取慎吾が出演するが、ファンから不満の声が漏れている。
目次
・香取慎吾、『24時間テレビ』スペシャルドラマに出演
・20年放送企画で“SMAPメンバー排除”に怒りの声も
・23年には地方局幹部の“寄付金着服”問題勃発
香取慎吾、『24時間テレビ』スペシャルドラマ出演へ――「参加できて本当にうれしい」
1978年に放送がスタートし、以降は毎年夏の恒例特番となっている『24時間テレビ』。今回のスペシャルドラマは、記念すべき放送第1回目の司会を務めた萩本欽一と亡き妻・澄子さん(スミちゃん)の“知られざる夫婦の秘話”を描くという。
萩本役に俳優・伊藤淳史が抜てきされ、妻・澄子さん役で女優・波瑠が出演。オンエアが一週間後に迫った8月24日には、萩本と長年仕事をしているマネジャー役を、香取が演じると発表された。
「香取が萩本に出会ったのは10代の頃。萩本は、バラエティにおける香取の対応力やセンスを評価し、温かく見守ってきたそうです。2002年からは不定期放送の特番『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』(同)でタッグを組み、20年以上にわたり共演が続いています。昨年7月に発売された萩本のエッセイ集『ありがとうだよ スミちゃん 欽ちゃんの愛妻物語』(文藝春秋)では、芸術家としての顔も持つ香取が表紙を特別に描き下ろしたというつながりも。2人は深い絆で結ばれているのでしょう」(男性アイドルに詳しい記者)
今作への出演にあたり、香取は「欽ちゃんの存在は、香取慎吾というものを形成してくれた、大きなひとつだったと思っています。欽ちゃんはすごい存在で、大好きです」(原文ママ、以下同)とコメント。
主演の伊藤とは、連続ドラマ『西遊記』(フジテレビ系、06年放送)で共演経験があり、撮影現場では懐かしい思い出話も飛び出したとか。番組公式サイトのドラマページでは、久しぶりの『24時間テレビ』出演について、「久々に参加できて嬉しいです!しかも欽ちゃんのドラマの中で、ご一緒したことのある伊藤淳史君との共演、すごく嬉しいですね」と語っている。
また、「参加できてない時もテレビの前で見るという形で応援させてもらっていましたが、今回は参加できて本当にうれしいので、たくさんの人に見てもらいたいと思います」と、視聴者に向けてメッセージを送っていた。
『24時間テレビ』、20年放送企画で“SMAPメンバー排除”に怒りの声
ところが、こうした香取の思いとは逆に、SNS上のファンたちはドラマ出演を素直に喜べない心境の様子。
SMAPは1995年に旧ジャニーズ事務所(現・STARTO ENTERTAINMENT)所属グループで初めて『24時間テレビ』のパーソナリティに就任し、元メンバー・森且行(96年5月に脱退)を含む6人時代のSMAPが出演した。
05年には草なぎ&香取の2人がメインパーソナリティーを任され、平均視聴率は19.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高数字を獲得するほど番組に貢献したが、それ以降、同番組にSMAPの元メンバーが映ることはなかった。
ファン間で特に騒がれたのは、20年8月放送の『24時間テレビ43』。旧ジャニーズから、井ノ原快彦(当時はV6)、NEWS・増田貴久、北山宏光(当時はKis-My-Ft2)、ジャニーズWEST(現・WEST.)の重岡大毅、岸優太(当時はKing&Prince)の5人がメインパーソナリティーを担当した。
「22日深夜にオンエアされた『日テレ系伝説の映像解禁100連発~もう一度見たいドラマ&バラエティー~』というコーナーでは、これまで同番組のパーソナリティを務めてきた旧ジャニーズグループ9組の『初パーソナリティ映像』を紹介するシーンがあったんです。しかし、事務所を退所したタレントは映らず、現役組だけをまとめたVTRになっていました。そのためSMAPの元メンバーは木村拓哉のみの歌唱映像を流すなど、露骨に他メンバーを排除していたんです」(同)
それだけに、ネット上のSMAPファンの間で「ほかのジャニーズの映像はたくさん流しているのに、なぜSMAPは流さないのか不快だった」「怒りを通り越して悲しい。そこまでしてSMAPを消す必要ある?」と怒りの声が続出。
ちなみに、17年8月放送の『24時間テレビ40』においては『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』の特別版「子ども達が夢の仮装大賞に挑戦!仮装レジェンドと共演」という企画が行われたものの、司会は萩本と指原莉乃が務め、“本家”である香取の登場はなかった。
『24時間テレビ』、23年には地方局幹部の“寄付金着服”問題も勃発
また、『24時間テレビ』にネガティブなイメージがついている点も、香取ファンが番組出演に懐疑的な一因だろう。
昨年11月28日、山陰地方を放送エリアにしている日本テレビ系列の日本海テレビは記者会見を開き、同局幹部社員が『24時間テレビ』の寄付金など、「1100万円余りを着服した」と発表。当人を27日付けで懲戒解雇処分としたことが判明した。
そのうち、『24時間テレビ』で集められた寄付金の着服は264万円余りと公表され、ネット上では非難の声が相次ぐ事態に。番組存続の危機が訪れたが、今年も『24時間テレビ47』として、東京・両国国技館から生放送されることに。
SMAPメンバーの出演映像をめぐる対応や“寄付金着服問題”を踏まえて、ファンからは「どの面下げて慎吾にオファーしたの? 募金はしないし、番組も応援しません」「17年の『仮装大賞』から香取さんを排除したことはやっぱり忘れられない。とても傷ついた」「慎吾くんがあの番組に利用されている感じがして複雑」「日テレ、自分たちの立場が悪くなった時だけ利用するなんて都合が良すぎる」と不満の声が上がった。
とはいえ、「『24時間テレビ』の仕事を引き受けるって、どこまで義理堅いんだろう」「慎吾くんは複雑な思いをしているファンがたくさんいることもお見通しだと思う。大好きな欽ちゃんのため、声をかけてくれたスタッフのために頑張るんだと思う」と、香取サイドの気持ちを汲み取り、“ドラマパートのみ”を応援するといった声も少なくない。
なお、今回の『24時間テレビ』は旧ジャニーズから嵐・相葉雅紀、King&Prince・高橋海人が番組内の企画に登場する。『嗚呼!!みんなの動物園』(同)のMCである相葉は、保護犬トリミング企画「相葉トリミングin韓国」や「相葉雅紀とメダリストが能登に笑顔を届ける!被災したワンちゃんを出張トリミング」コーナーに出演。高橋は、番組内のダンス企画に参加するそうだ。
開始前から波乱含みの『24時間テレビ』。旧ジャニーズ退所組と現役組の双方が出演する今年は原点に立ち返り、チャリティーの普及につながる番組内容に期待したいものだ。