――日本各地のご当地で愛され続ける、家庭料理の味。北海道から沖縄までそれぞれの地域でロングセラーを誇るローカルな商品を、調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんが紹介していきます。今回は、日本経済新聞によると「年間140万本を超える売り上げのうち、3分の2を道外が占める」という、北海道の会社・ソラチの調味料「十勝豚丼のたれ」を取り上げます。
目次
・北海道の味【十勝 豚丼のたれ】とは?
・魚の煮つけはこれ1本!
・アレンジレシピ:秋の炊き込みご飯
・アレンジレシピ:ニラともやしの卵黄のせおひたし
※2021年9月23日公開の記事を再編集しています。
北海道の味【十勝 豚丼のたれ】とは?
今回紹介するのは、北海道「十勝 豚丼のたれ」です。
このたれは株式会社ソラチの商品で、発売されてちょうど50周年を迎えました。十勝に住んでいる人の冷蔵庫には、1本入っているという人気のたれ。
うな丼に近い醤油をベースにした甘辛い味わいのたれですが、なぜ、うな丼なのか? 明治時代、屯田兵として静岡から十勝辺りに入植した方々が好んで召し上がったとか。
牛・豚・鶏肉の中で、豚は寒さにも強く、肉は栄養満点で、体が温まります。味つけは静岡と言えばウナギ、誰もが食べられる懐かしい味付けが好まれたそうです。また、十勝は大豆や甜菜糖がとれ、醤油や味噌、砂糖の調味料を作ることができ、このたれが誕生したそうです。開拓者のご苦労が偲ばれます。
この味付けは、50年間、醤油やみりんなどの品質は良くなっても、レシピはその当時のまま。地元に愛されて続けてきた味は、親から子へ孫へと、根付いている証しです。
ほかの焼き肉のたれとの違いは、野菜ベースのたれが多い中で野菜をまったく使っていないこと、もう一つは加水していないことです。水を加えていないから、自分流にアレンジするのも楽しみのひとつですね。
【十勝 豚丼のたれ】魚の煮つけはこれ1本!
「十勝 豚丼のたれ」は醤油の甘だれ、万能調味料です。豚丼を作る時は、ネギやニンニク、玉ねぎのどれかプラスすると、疲労回復や新陳代謝の促進が期待できます。
豚肉との相性はバツグンですが、魚の煮つけのたれとしても、オススメです。作り方は、(豚丼のたれ・酒・水 1:1:1)を入れ、ここに魚を加えて、15分ほど煮込むだけで、カレイなどの煮魚が出来上がります。
ほかに野菜炒めや焼うどんの味付けにも。ホッとする少し甘めの味わいですが、大人の味をお好みの方は一味唐辛子をプラスすると良いです。デザートには、バニラアイスに垂らせば、甘じょっぱさが癖になります。
帯広に旅する機会がありましたら、「十勝豚丼いっぴん 帯広 本店」、メニューは豚丼だけ! 本場の豚丼を召し上がりに行ってみませんか。
これ1本あれば、あなたも料理上手に♪
【十勝 豚丼のたれ】アレンジレシピ:秋の炊き込みご飯
豚肉と秋鮭、味の二重奏を楽しむ♪
【材料】(2人分)
・生鮭 1枚
・カットぶなしめじ 1パック
・万能ねぎ 2本
・米 1.5合
・豚丼のたれ 大さじ1
【作り方】
①炊飯器の内釜に、洗った米と豚丼のたれ、水を1.5合の目盛りまで加えて混ぜ、生鮭とカットぶなしめじをのせて普通に炊く。
②炊き上がれば、よく混ぜ合わせる。
③器に盛り、小口切りした万能ねぎをちらす。
【十勝 豚丼のたれ】アレンジレシピ:ニラともやしの卵黄のせおひたし
①4cm長さに切ったニラ(1╱2束)と子大豆もやし(1╱2袋)は、耐熱容器でラップをしてレンジ(500w)3分ほどチンして冷ます。
②豚丼のたれ(小さじ1)をかけて混ぜる。器に盛り、卵黄をのせる。お好みで一味唐辛子を。