先日主催したクリスマス・キャロル・サービスで「こんな一年になるとは思わなかった」と珍しく胸中を語ったキャサリン妃が、米誌「タイムズ」の恒例企画「パーソン・オブ・ザ・イヤー」の候補者に選ばれたことが明らかになった。
目次
・キャサリン妃、「パーソン・オブ・ザ・イヤー」候補に選ばれた理由は?
・キャサリン妃以外の候補者
・イギリス人を中心に反対する声が続出
キャサリン妃、「パーソン・オブ・ザ・イヤー」候補に選ばれた理由は?
「パーソン・オブ・ザ・イヤー」は、「タイム」誌が行う毎年恒例の特集。良くも悪くもその年に最も大きな影響を与えた人物(もしくはグループ)が選ばれる。1938年にはアドルフ・ヒトラーの名も挙がっているため、必ずしも名誉ある賞というわけではないが、世界的注目度がとても高いことから毎年大きなニュースとなる。
そんな「タイム」誌の「2024年度 パーソン・オブ・ザ・イヤー」候補者に、プリンセス・オブ・ウェールズことキャサリン妃が選ばれたのだ。
同誌は、候補者を発表した現地時間12月9日の記事で、キャサリン妃を選んだ理由を「公人のプライバシーと健康についての議論を起こした」人物であり、世界各国でトップニュースとして報じられたからだと説明。
今年1月、キャサリン妃は腹部の手術のために2週間入院し、しばらく公務を外れるとケンジントン宮殿が発表。突然の報道に、ネット上ではよからぬうわさが飛び交い、メディアもさまざまな臆測を伝える事態になった。
3月に妃が公式SNSアカウントに子どもたちとの画像を投稿すると、「画像が加工されている」として世界的大手通信社4社が配信を取り消す騒ぎへと発展。直後、キャサリン妃は1月の入院でがんが見つかったため治療を受けると、自分の口から説明する動画を公表した。
ネット上は妃を応援するムードとなり、イギリスのリシ・スナク首相(当時)はもちろんのこと、ジョー・バイデン米大統領、エマニュエル・マクロン大統領ら政治家たちもSNSで妃にお見舞いの言葉を贈り、大きな話題になった。
キャサリン妃以外の候補者
キャサリン妃は、6月に同じく今年がん闘病を発表したチャールズ国王のトゥルーピング・ザ・カラー、7月のウィンブルドン観戦と、少しずつ公務を再開。ウィンブルドンでは、シャーロット王女と共に登場した妃に観客がスタンディングオベーションを送り「世界中から愛されているプリンセス」だと話題になった。
9月に化学療法を終了したと発表すると、その後は長時間の公務にも復帰。クリスマス・キャロル・サービスでパフォーマーのパロマ・フェイスらと対面した際には、「こんな一年になるとは思わなかった」「予期しなかったことだけど、多くの人が今年(私と)同じように困難な時間を過ごしたと思います」と語り、「誰かと違い被害者ぶったり悲劇のヒロインぶらないところがさすが」「次期女王だけある!」と称賛されたばかりだった。
キャサリン妃のほかには、今年の米大統領選でメディアを賑わせたドナルド・トランプ米前・次期大統領、カマラ・ハリス副大統領、イーロン・マスク、ジョー・ローガン、マーク・ザッカーバーグや、連邦準備制度理事会議長のジェローム・パウエル、メキシコ初の女性大統領クラウディア・シェインバウム、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相、プーチン政権を批判し獄死した反体制派指導者だった夫アレクセイ・ナワリヌイの活動を引き継ぐことを表明したユリア・ナワルナヤが候補者として選ばれている。
イギリス人を中心に反対の声が続出
妃について、ネット上では「候補者の中で一番(公には)何もしていないけど、ネットでは最も話題になった人物」「ネット上で無責任に飛び交う臆測が、いかに危険であるかを認識させてくれた人」「困難な思いをしているのは自分だけではないと、人々を思いやる言葉が自然と出てくる、素晴らしい妃。パーソン・オブ・ザ・イヤーにふさわしい」などの声が続出。
一方で、イギリス人を中心に「王室はキャサリン妃をニュースメーカー扱いすることを嫌がっていたのに、なんで選ぶの?」「大変な1年を過ごしたとわかっているのなら、そっとしてあげてほしい」「前向きに公務をこなしておられるのに、いちいち掘り返すようなことをしないで欲しい」「選んだ理由も希薄すぎる。だったらなぜチャールズ国王を選ばなかったの? これはキャサリン妃いじめだ」などと、反対する意見も多い。
キャサリン妃が「タイム」誌の年末特集記事でリスト入りするのは初めてではない。「パーソン・オブ・ザ・イヤー」候補に選ばれるのは、ウィリアム皇太子と結婚した2011年に続く2回目。世継ぎである長年ジョージ王子を出産した13年には「フォーブス」誌の「最も影響力のあるセレブ100人」の一人にも選ばれている。
そんな 「タイム」誌だが、先ほど(現地時間12日)「2024年度のパーソン・オブ・ザ・イヤーはドナルド・トランプ米前・次期大統領」だと発表。王室&キャサリン妃ファンは、ほっと胸をなで下ろしていた。