下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
コンプライアンス違反で芸能活動休止中の国分太一がついに会見を開いた。そこで語られたのは、日本テレビ側のあまりに拙速で責任転嫁的な国分に対する対応だった。これを報じた今週の女性週刊誌は――。
今週の女性週刊誌、注目記事ベスト3
第772回(11/27〜12/2発売号より)
1位「国分太一 会見忌避の中居化拒絶――『僕には娘たちがいる』」(「女性自身」12月16日号)
同「国分太一 暗中模索する活動再開の『条件』」(「週刊女性」12月16日号)
2位「中居正広 『フジ巨額訴訟に“想定外”』見えた復帰の光明」(「女性セブン」12月11日号)
3位「水谷豊 『娘趣里が帰ってきた!』溺愛じいじの孫育て」(「女性セブン」12月11日号)
国分太一の記者会見に同情的な週刊誌
国分太一が記者会見を開いたことで、事態は進展している。日本テレビの国分に対する聴取が“だまし討ち”“誘導尋問的”に行われたこと、コンプラ違反について日テレ側からの具体的説明はなく“答え合わせ”ができず関係者に謝罪や説明責任も果たせないなど、当事者である国分の口からこれまでの経緯や窮地に陥っている現状などが語られたからだ。
さらに「週刊文春」(12月4日号・文藝春秋)が日テレの国分に対する調査内容をスクープ、国分が日テレからの聴取で身に覚えのあるコンプラ違反(2人の女性に対するセクハラ行為)を打ち明け、それがコンプラ違反にあたったために番組降板に至ったことが判明した。
一方日テレ側は、これまでの態度を変えないだけでなく国分が切望した“答え合わせ”に応じず、また代理人弁護士への不信をあらわにするなど猛反発状態。
国分のコンプラ違反が中居正広と違う点
そんな状況下、マスコミの論調も変化しつつあるようだ。前述の「週刊文春」の調査内容スクープはもちろん、「週刊新潮」(新潮社)も国分の代理人弁護士のコメントを掲載、そして今週の「女性自身」「週刊女性」も比較的“同情的”な関連記事を掲載している。
まず「週女」はタイトルリードに“憔悴会見で同情の声も”とした上で「その点では国分さんが会見を行ったことは、彼にとって意義はあったのかと思います」(テレビプロデューサー・鎮目博道氏のコメント)と評価、「彼(国分)からすれば何が悪かったのかわからないまま、これまでのキャリアを失っていますからね。やはり日テレさんは国分さんに対して何が原因かを伝えるべきだったかと思います」(同)などと日テレの対応不備を指摘している。
一方「自身」は、日テレが民放の中でもコンプライアンスが厳しいこと、にもかかわらず国分が会見を強行したことで、さらに厳しい対応も予想されることを解説、そんな状況にもかかわらず国分が会見を行った“目的”を“娘たちの存在が大きい”と、こう指摘した。
「彼にとっては“これ以上、娘たちだけには迷惑をかけたくない”という思いが強かった」
「自分がどうなろうと“僕には娘たちがいるから”と腹をくくった」(国分の知人のコメント)
会見を拒絶したままの中居正広とは違う、ということらしい。
こうして見ると、確かに同情の余地はある。コンプラ違反の内容(これはあくまで国分が日テレの聴取で自己申告したセクハラ2件で、日テレが掴んでいるはずのコンプラ違反事案については、いまだ一切明らかにはなっていないが)は完全なセクハラ行為だが、中居の性加害とは違う。
日テレ側も社長会見で明言しているが、国分のコンプラ違反は「刑事事件になるような事案ではない」。にもかかわらず具体的説明もなく一発アウトという日テレの対応は疑問符がつくものだ。中居正広事件を目の当たりにして反面教師にしようとするあまり、拙速で過剰な自己保身に走った――そう穿ってもしまう。
とはいえ、日テレも頑な態度を崩さず、国分も2人の女性に対するセクハラがあったことも判明、今後再び膠着状態に戻ってしまうのか――。さらなる動きに注目したい。
中居正広に追い風!?
そして中居正広周辺にも動きが。中居が恐れていたとされるフジ・メディア・ホールディングス(以下、FMH)からの訴訟は“ない”可能性が高くなったというのだ。
これを報じた「女性セブン」によると、中居問題に関連してフジテレビの港浩一元社長と大多亮元専務に対し50億円という巨額損害賠償訴訟を起こしたFMHだが、しかし現在、裁判の審理がまったく進まずに膠着状態。その理由は裁判官がフジ側の主張に対し「わかりにくい」と難色を示し、想定外の時間がかかっているかららしい。
記事によれば「わかりにくい」のも当然らしい。フジ側が被った損害に対し元経営陣に直接の責任があるという主張は“無理筋”だし、そもそもこの裁判は世間や株主に対して断固とした姿勢を示す“アドバルーン的”なものだからだ。そして、この状況は中居にとっても追い風だという。
そもそもFMHの損害はFMH側のガバナンスに問題ありと判断した大手企業がフジへの広告出稿を見合わせたもの、つまり中居が性加害を行ったからではなく、それを隠蔽するなど不適切な対応をしたことが問題視されたものだから。よって中居個人に責任を求めるのも無理筋。
なるほど。それはわかるが、しかし「セブン」記事の最後の一文には賛同しかねる。
「中居にとって何らかの“復帰の場”が実現する機運が高まっている」
水谷豊、『相棒』続編への出演を決断したワケ
娘・趣里と三山凌輝との結婚に反対したとも言われる水谷豊だが、初孫の“孫育て”に奮闘するなど大溺愛、デレデレ状態らしい。“孫育て”をじいじとばあばの水谷と伊藤蘭が手厚くサポート。
さらに水谷が来年10月クール放送予定の『相棒』(テレビ朝日系)の続編への出演を早々に決断したのも“じいじが頑張る姿を孫に見せたい”という思いかららしい。趣里もいろいろあったが、これで一安心!? よかった、よかった。孫はかすがい。