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「食本書評」白央篤司

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「今、〇〇が食べたい」だけはゆずれない! 食の思い出を詰め合わせた四季別ショートエッセイ集

時短、カンタン、ヘルシー、がっつり……世のレシピ本もいろいろ。今注目したい食の本を、フードライター白央篤司が毎月1冊選んで、料理を実践しつつご紹介!  今月の1冊:『荒野の胃袋』井上荒野  「今、〇〇が食べたい気分」に忠実でありたい。そこだけは、ゆずれない――世の中にはそんな人が一定数いる。「我が食意向原理主義者」とでも言おうか。井上荒野(あれの)さんは作家であり、エッセイの名手であり、そんな人種のひとりだと思う。  本書は食をテーマにしたエッセイ集で、原稿用紙1枚半ぐらいのショートエッセイが50編...

ユニークな箸置きが楽しい! コレクターが集めた、愛らしい「小さな遊び心」の数々

レシピ本をはじめ、マンガやエッセイ、ビジネス書など世の「食」にまつわる本はさまざま。今注目したい食の本を、フードライター白央篤司が毎月1冊選んでご紹介! 今月の1冊:『食卓の小さな遊び 箸置きの世界』串岡慶子  書店で平積みされていて、和菓子の「吹きよせ」のような、愛らしいその表紙が気になった。お菓子の本かと思ったら「箸置き」の文字が。コレクターの串岡慶子さんが蒐集(しゅうしゅう)された箸置き約700点が、歳時記的に、モチーフ別に並べられた本だった。  ぱらぱらと数ページめくって、たいそう心が和む。...

ひとり暮らしのムリしない料理のコツは、ほどよくラクに「そこそこおいしい」! 自分のための食事をどうする?

時短、カンタン、ヘルシー、がっつり……世のレシピ本もいろいろ。今注目したい食の本を、フードライター白央篤司が毎月1冊選んで、料理を実践しつつご紹介!  今月の1冊:『68歳、ひとり暮らし。きょう何食べる?』大庭英子  40代の後半に入って、食欲が落ちてきたことを如実に感じる。  「しっかり食べる」がすこやかな生活の基本と、ずっと思ってきた。実際一日三度の食事を大切にしてきたが、食欲が湧かないこともあれば、めんどうくさい気持ちが勝って、適当に済ませてしまう回数も増えてきている。  平均寿命を考えると、...

原田マハ『やっぱり食べに行こう。』“食い意地”が信用できる旅のグルメコラム

レシピ本をはじめ、マンガやエッセイ、ビジネス書など世の「食」にまつわる本はさまざま。今注目したい食の本を、フードライター白央篤司が毎月1冊選んでご紹介! 今月の1冊:『やっぱり食べに行こう。』原田マハ  帯の言葉に「小説、アートと同じくらい、おいしいものが大好き!」とある。  作者の原田マハさんは1962年生まれ、もともと美術館のキュレーターで、小説家に転身された方だ。アート作品や芸術家をテーマに書かれることも多い。それらと同じぐらいの情熱で、食べることや飲食店のことを考えるのが好きだ、というわけで...

『最強おつまみ事典』『日本全国地元食図鑑』ほか、上半期のオススメ“食本”3冊

時短、カンタン、ヘルシー、がっつり……世のレシピ本もいろいろ。今注目したい食の本を、フードライター・白央篤司が選んでご紹介! 2022年上半期の「食本」3冊  6月になり、早いもので1年の半分が過ぎようとしている。今回は半期に一度の恒例、「食本書評」で取り上げたかったものをまとめてご紹介。はからずも図鑑や事典的な3冊が揃った。いずれも眺めるだけでも楽しく、また読ませる部分も魅力的な好著ばかり。 『47都道府県 日本全国地元食図鑑』菅原佳己 著   旅に出たら、ほぼ必ずスーパーをのぞいている。旅好き...

『エシカルフード』で目からウロコ! 日本の食産業の問題点は、買い物ひとつで変わる?

レシピ本をはじめ、マンガやエッセイ、ビジネス書など世の「食」にまつわる本はさまざま。今注目したい食の本を、フードライター白央篤司が毎月1冊選んでご紹介! 今月の1冊:『エシカルフード』山本謙治  人間、毎日のように買いものをする。私はきょう、卵と油揚げ、ヨーグルトに冷凍食品、そしてペットフードを購入した。選ぶ際に考えていたことはまず値段であり、次に品質と値段のバランスである。物を選ぶ上での判断基準はこの2点がすべてという人は多いだろうし、私も実際そうであることが多いが、時折「そのメーカーがどんな会社...

スパッと痛快な料理本! 盛り付けは「センスではなく知識と理屈」、好奇心をくすぐる新しいヒント集

時短、カンタン、ヘルシー、がっつり……世のレシピ本もいろいろ。今注目したい食の本を、フードライター・白央篤司が選んでご紹介! 今月の1冊:『ぼくのおいしいは3でつくる』樋口直哉  樋口直哉さんの本を読むと私はいつも、頭の中の血のめぐりが良くなったような、するするとした心地よさを覚える。脳の中のサビついていた古い料理知識や思い込みが流れて消えてスカッとするというか、自分がちょっとアップデートされたように思えて、気持ちいいのだ。  レシピを考える料理家は多いが、樋口さんはレシピの進化も同時に考える。時代...

山本ゆりさん「イライラしているときでも作れる」料理ほか、16人の料理家による役に立つ“食”エッセイ

時短、カンタン、ヘルシー、がっつり……世のレシピ本もいろいろ。今注目したい食の本を、フードライター白央篤司が毎月1冊選んで、料理を実践しつつご紹介! 今月の1冊:『生き抜くためのごはんの作り方 悩みに効く16人のレシピ』   “レシピ”とタイトルにあるが、実際にはエッセイ集である。  「人生において、料理ってこんなふうに役立つこともあるよ」「私は料理のこんなところに助けられてきたよ」ということをテーマに、16人の料理家が文章を寄せている。「ひとり暮らしを始めるので、料理を覚えていきたい」「食生活を...

「普通」の結婚はわからないけど……アラサー女子ふたりの共同生活、『今夜すきやきだよ』の多幸感

時短、カンタン、ヘルシー、がっつり……世のレシピ本もいろいろ。今注目したい食の本を、フードライター・白央篤司が選んでご紹介! 今月の1冊:『今夜すきやきだよ』谷口菜津子著  心がモヤモヤしてならないとき、妙に料理したくなることがある。  食べ切るのに数日かかりそうなほどの豚汁を仕込んだり、あるいは手間ひまかけてじっくり肉豆腐に挑みたくなったり。それで何かが解決するわけじゃないけど、無心に具材の皮むきをする時間が、またはアク取りをしつつ煮えていく鍋中をぼんやり見つめている時間が、ほんのちょっと自分の気...

ブロッコリーも豆苗にように再び収穫できる!? キッチンでできる「日本一カンタンな家庭菜園」がすごすぎ

時短、カンタン、ヘルシー、がっつり……世のレシピ本もいろいろ。今注目したい食の本を、フードライター白央篤司が毎月1冊選んで、料理を実践しつつご紹介! 今月の1冊:『キッチンからはじめる! 日本一カンタンな家庭菜園の入門本 おうち野菜づくり』宮崎大輔著  リボベジという言葉をこの本で知った。  リボーンベジタブル、野菜の再生栽培のことだそうな。「スーパーで買った野菜の切れ端から、その野菜が再生」できる、と前書きにある。  なるほど、つまり私もリボベジは何度も体験していたのだ。豆苗である。豆苗は発芽した...