なにかと注目を集めるメーガン夫人が、自身のポッドキャスト番組の最新エピソードで、かつて出演した国民的ゲーム番組のアシスタント業について「見た目しか重視されない仕事だった」と、ため息をつきながら回想。「自分はモノじゃない」とシーズン半ばで降板したことを誇らしげに語り、たちまち炎上した。ハリウッドの“ご意見番的存在”のウーピー・ゴールドバーグも「それはあなたの主観でしょ」と辛らつな意見を述べ、ネット上で話題になっている。
人気ドラマ『SUITS/スーツ』にレギュラー出演したことで顔が知られるようになった“テレビ女優”のメーガン夫人は、女優としてなかなか芽が出ず、下積み時代がとても長かったことが知られている。
思うように女優の仕事を得られず、生活に苦しかった16年前の25歳、夫人は世界各国で放送されている人気ゲーム番組『Deal or No Deal』の米版にアシスタントとして出演。賞金が入ったジュラルミンケースを持つ26人の美女アシスタントの1人として、まるでランジェリーのように露出度の高い、おそろいのミニドレスを着て登場した。出場者は、26個のケースの中から1個を選び、その後、美女アシスタントたちがそれぞれ持っているケースを開けて賞金の金額を披露する流れになっている。
同番組のアシスタントは、ミスコンテスト優勝者などスタイル抜群の美女が選ばれることがほとんど。白人、黒人だけでなくラテン系やアジア系もおり、人種のバランスはよいが、全員がいわゆるチアガールのようなステレオタイプ的な美女で構成されている。
アシスタントは、笑顔を振りまきながら持っているケースを開いて賞金額を披露。番組を大いに盛り上げる存在だが、夫人は「見た目重視で、中身のない存在でいることを強いられる」嫌な仕事だったと回想。シーズン半ばで番組を辞めたことを明かしたのだ。
メーガン夫人は現地時間10月18日に配信された、自身がプロデューサーと司会進行役を務めるポッドキャスト『Archetypes』の最新エピソード「Breaking down “The Bimbo” with Paris Hilton & Iliza Shlesinger(パリス・ヒルトンとイライザ・シュレジンジャーをゲストに迎え、美人だが頭はからっぽな女性“Bimbo”をひもとく回)」で、「先日、テレビをザッピングしていたら、『Deal or No Deal』が放送されていて。たくさんの思い出がよみがえってきたわ」と語りだした。
番組は下積み時代の生活を支える収入になっていたので、「そういう意味では感謝している仕事だ」とした上で、「私は大学では国際関係を学んでいた。アルゼンチンのブエノスアイレスのアメリカ大使館でインターンをしていた頃は、当時の財務長官の車列に乗り、頭脳だけが評価されていた。そのことを『Deal or No Deal』のセットで思い返した。この番組では、まさに真逆のものが評価されていると」と言い、まさしく“Bimbo”が求められる仕事だったと振り返った。
番組のアシスタント女性たちは、撮影前につけまつげやヘアエクステをつけ、胸を大きく見せるためにブラジャーに詰め物を入れ、肌をブロンズ色に見せるためのスプレータンニングの利用券も毎週番組サイドから渡されていたという。
「(あの番組には)大量生産型の美女になるために、こうすべきという考えがあった。重視されるのは美しさだけ。頭脳なんて必要なかった」「忘れもしない。番組進行の女性がバックステージで叱る声を。私の名字をちゃんと発音できない人だったけど、『マークル、おなかを引っ込めて!』と叱咤するの」と、うんざり口調で語った。
「出演するたびに『自分は頭が悪いんじゃないか』って感じるようになった」というメーガン夫人は次第に憤りを覚え、「ステージでモノ扱いされていたこと」「見た目重視で中身はからっぽになれと強いられること」に嫌気が差し、「みぞおちにムカムカしたものを感じながら番組を去った」という。
このメーガン夫人の発言に、ネット上は「また被害者ヅラしてる……」「これ以上ない単純明快な仕事なのに、なんでこんなに文句が出てくるの?」「自分の思った通りじゃないからと放り投げる。無責任だとは思わないのかな」と批判する声が続出。
ポッドキャストにゲスト出演した、90年代にBimboを象徴する存在だったパリスにも話す時間を与えてはいたが、「ゲストを招く意味ある?」「パリスは今活動家として頑張っているから、そのことをもっと聞きたかったのに……」と不満が上がるほど、メーガン夫人は自分語りを続けていた。
また、人気トーク番組『ザ・ビュー』の司会者の一人であるウーピー・ゴールドバーグは、メーガン夫人のこれら発言について、辛らつに持論を展開。
「これはあなたがどう思っていたかという問題。アシスタントの女性たちがこう描かれている ――と、あなたが感じたということでしょう」
「役者は、いろいろな仕事をする。ピエロの衣装を着ることもあれば、つけ鼻をつけることもある。そういうものなの」
「私たちはジャーナリストじゃない。役者なの。みんなそうやって出世しようって頑張ってるのよ」
「あなたはその仕事を辞めた。それはあなたの権利だからいいんだけど、なんだかね。だって、誰もあなたやアシスタント女性たちのことをBimboだなんて思ってないわ。みんな出場者があてる賞金目当てで番組を見てるんだから」
現在放送中のリアリティ番組で人気の出た、女優でモデルのクローディア・ジョーダンも『Deal or No Deal』で番組アシスタントをしていたが、「番組からBimboのような扱いを受けたことは一度だってなかった。あの番組のおかげで、私たちはたくさんのチャンスを手にした。感謝しかない」と、インスタグラムのストーリーに投稿している。
ネット上では、「ロイヤルビジネスというより被害者ビジネスになってきた」などとメーガン夫人の自分語りとネガティブ思考にうんざりといった声が高まっており、「この先が思いやられる」「そのうち夫婦で孤立するのではないか」と悲観する意見も多く出ている。