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森山未來と伊藤沙莉が「ロスジェネ」の恋人たちを演じる映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』

 ゆっくりと沈みゆくタイタニック号の中で、主人公は懸命にあがき続ける。生き延びるためではなく、自分が何者であるかを確かめるためだった。森山未來と伊藤沙莉が共演した映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』は、バブル崩壊後の1990年代後半から、コロナ禍によって東京五輪の開催延期が決まった2020年までの25年間、いわゆる「失われた時代」を振り返った物語だ。結婚に踏み切れずにいる恋人たちを主人… 続きを読む ...

非ゾンビ映画も怖い! ジョージ・A・ロメロ監督の“高齢者虐待”映画『アミューズメント・パーク』

 ジョージ・A・ロメロ監督といえば、「ゾンビ映画の父」と呼ばれるカルト映画の巨匠だ。ロメロ監督が撮った『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(68)、『ゾンビ』(78)、『死霊のえじき』(85)の初期三部作はゾンビ映画の聖典としてゾンビマニアたちから愛されている。ロメロ監督は2017年に亡くなったものの、彼が生み出したゾンビたちは、映画やドラマの世界でますます増殖を続けている。 … 続きを読む ...

あの世から生還した園子温監督の復帰第1作! 映画『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』

 この映画は、もう少しで三途の川を渡るところだった男が撮った作品である。2019年2月、園子温監督は心筋梗塞を発症し、緊急入院した。救急車で運ばれた際、心肺機能が一時停止した状態だったそうだ。「死が近づいた瞬間は気持ちよかった。意識が宇宙まで飛んで、天の川が見えた」と、2019年10月に配信スタートしたNetflix映画『愛なき森で叫べ』でインタビューした際に、園監督は語った。リアルに生死の… 続きを読む ...

ガラパゴス化した“もうひとつの日本”の実話! 南洋の孤島で戦い続けた最後の日本兵『ONODA』

 日本における終戦記念日は1945年8月15日だが、海外の前線に送られた兵隊の中にはかなり遅れて日本の無条件降伏を知った者も少なくなかった。フィリピンのルバング島に配属された小野田寛郎陸軍元少尉も、その一人だった。彼が日本の敗戦を受け入れたのは、1974年3月10日だった。それまではジャングルに潜み、約30年間にわたって知られざる戦争を続けていた。日本だけでなく、世界を驚かせたこの事件を映画… 続きを読む ...

実話ホラー『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 1980年代の米国で開かれたオカルト裁判の顛末

 超常現象の研究家として知られた米国人夫婦ロレイン&エド・ウォーレンを主人公にした「死霊館」シリーズは、実録ホラー映画として人気が高い。ジェームズ・ワン監督が手掛けた『死霊館』(13)、『死霊館 エンフィールド事件』(16)は世界各国で大ヒットを記録した。ジェームズ・ワンがプロデュースに回ったシリーズ第3弾『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』(原題『THE CONJURING:THE DEVI… 続きを読む ...

瀧内公美主演の社会派ミステリー『由宇子の天秤』真実の行方を決めるのは、はたして誰なのか?

 マスメディアの功罪のひとつに、「分かりやすさ」を挙げることができる。どんなに複雑な事件でもテレビは限られた放送時間、新聞は限られた文字数の中で、多くの人が理解しやすいように噛み砕いた形で伝える。マス(大衆)に向けて伝えることはできるものの、事件内容は単純化され、被害者と加害者という分かりやすい構図へと置き換えられてしまう。だが、複雑な内面を持つ人間たちが暮らす社会は、白か黒かに分けられる単… 続きを読む ...

カメラを介して結ばれたユージン・スミス夫妻 ジョニー・デップと美波が共演『MINAMATA』

 動画と違って、写真には音声は記録されない。だが、W.ユージン・スミスが撮ったモノクロ写真には、撮影現場のざわめきだけでなく、被写体の言語化されていない心の中のつぶやきまでもがフィルムに刻まれている。言葉にはならない心の声が、ユージンの写真からは聞こえてくる。そんな稀有なカメラマン、ユージン・スミスをジョニー・デップ、年の離れた妻アイリーン・美緒子・スミスを… 続きを読む ...

50年ぶりに発掘された歴史的な野外フェス!黒いウッドストック『サマー・オブ・ソウル』

 もうひとつのウッドストックをご存知だろうか? “愛と平和と音楽の祭典”と謳われた伝説のロックフェス「ウッドストック ・フェスティバル」が開かれたのが1969年の8月だった。40万人を超える観客がニューヨーク州郊外の避暑地に押し寄せた一大野外フェスとしてロックファンに記憶されているが、ほぼ同時期に注目すべき音楽の祭典が同じニューヨーク州のニューヨーク市内でも行われていた。同年6月29日から8… 続きを読む ...

浅野いにお原作のR15映画『うみべの女の子』「サブカル系」10代は地方都市では生きづらい?

 人間は生きている限り、他者に激しい殺意を抱くことがあり、また自身の人生に価値が見出せず、死んでしまいたいと考える瞬間もある。肉体と精神がアンパランスな思春期なら、なおさらだろう。そんな危険な分水嶺をなんとか乗り切ることで、少年少女たちは大人へと成長していく。人気漫画家・浅野いにおの同名漫画を原作にした『うみべの女の子』は、分水嶺を前にして戸惑う主人公たちを描いた“痛い”青春映画となっている… 続きを読む ...

カンヌも絶賛、人間の隠された心の闇を旅する西島秀俊主演の話題作『ドライブ・マイ・カー』

 人間が犯した過ちは、いつまで責められ続けるのだろうか。過去の言動やかつて発表した作品内容の一部を問われ、表舞台からの退場することになったクリエイターたちが近年は少なくない。村上春樹の短編小説を『寝ても覚めても』(18)の濱口竜介監督が映画化した『ドライブ・マイ・カー』は、主人公が亡くなった妻の犯した過ちと向き合い、ひと筋縄では済まない人間の多面性を受け入れていく物語となっている。 … 続きを読む ...